アカクローバ茎割病に関する研究 : 第3報 抵抗性を異にした寄生組織への病原菌の侵入過程
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概要
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Observation on the process of infection of red clover by Kabatiella caulivora was made to compare the response of resistant and susceptible clones of host plant. Conidial germination by germ tube formation on the epidermal tissues began 16 hours after inoculation, and actual penetration was observed 48-72 hours after inoculation. Appressoria were not detected. There was no difference in percentages of conidial germination on the epidermal tissues between resistant and susceptible clones. Hyphae were found to penetrate through cuticular layer. In the case of the resistant clones, cells at the infection site were not killed in the early stage of infection. Growth of the fungus within the host tissue was as follows : hyphae 2.5-4.Oμ in diameter elongated in the intercellular space and reached phloem but no haustorium was observed within the cells. The hyphae did not penetrate into the xylem, but into the phloem. In the phloem, hyphae increased from 2.5-4.0μ to 8.0-12.5μ in diameter and formed abundant branches and septa. Finally the phloem collapsed. The difference in the hyphal growth and symptom development between the tissue of both clones was as follows. Symptoms : elongated lesions about 20 mm in length, having water-soaked appearence, appeared on the petioles of the susceptible clone 6 days after inoculatlon : conversely, there were minute black flecks on those of the resistant clone 7 days after inoculation. Sometimes lesions with black margin appeared on the petiolules of the resistant clone 9 days after inoculation. Hyphal growth : microscopical observation was made on transverse sections of young lesions 7 days after inoculation. Degenerated cells, showing a slight browning, extended to the phloem in the susceptible clone. These degenerated cells flnally collapsed. Conversely in the resistant clone, degeneration of the infected tissue showing deep browning was limited to 2-3 cell layers. These cells were found to be coagulated. Regardless of the water-soaked type or the minute black fleck type of lesions, hyphae were observed in the intercellular space of tissues around the lesions. (Received January 12, 1970)
- 日本植物病理学会の論文
- 1970-09-30
著者
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- 新版・土壌病害の手引, 「新版土壌病害の手引」編集委員会編, 日本植物防疫協会, 1984年, 349頁, \6,000
- Pythium Root Rot : A Barrier to Yield of Pacific Northwest Wheat, by R. J Cook and W. A. Haglund, Agric. Res. Cen. Wash. Sta. Univ. Res. Bull. XB 0913, 1-18(1982)
- 国際植物病理学会議に出席して
- 試験区のうちとそと
- ヨーロッパで開かれた二つの会議に出席して
- 松田明著, 野菜の土壌病害-原因と対策-, 農文協, 365頁, 1,300円, 1977
- 土から植物体内の微生物へ
- Biological Control of Plant Pathogens, Kenneth F, Baker and R. James Cook, W. H. Freeman and Company, San Francisco, 1974年, 433頁, \4620
- Ecology of Leaf surface microorganisms, T. F. Preece and C. H. Dickinson編, Academic Press, 1971, 640頁, £9.00, 9,720円
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