ダイズべと病の病斑中での蔵卵器および卵胞子形成に及ぼす水と温度の影響
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概要
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ダイズべと病の病斑を20Cで7日間水に浸漬(水浸漬処理, 水と空気とに触れている状態)するか, または湿潤状態におくと卵胞子を多数形成した。その数は湿潤処理より水浸漬処理の方が多かった。ところが, 病斑を水に沈めた場合およびシャーレ中に放置した場合には卵胞子は形成されなかった。水浸漬処理について温度の影響を調べた結果, 5Cでは蔵卵器も卵胞子も形成されず, 25Cでは蔵卵器だけがわずかに形成された。10Cでは蔵卵器が処理4日後から徐々に形成され, 卵胞子は10日後に形成されたが, それらの数は少なかった。15Cでは蔵卵器は3日後から多数形成され始め, 4日後に最高となり, その後減少した。卵胞子は蔵卵器形成より2日遅れて形成された。20Cにおける蔵卵器形成は15Cと同様の経過であり, 4日後に最高となった。卵胞子形成は15Cの場合と異なり, 蔵卵器形成より1日遅れて形成された。15Cと20Cで形成された卵胞子の数には差は認められなかった。水浸漬処理によって形成された蔵卵器は36.0×40.2μmであり, 卵胞子は27.6μmであった。
- 日本植物病理学会の論文
- 1980-09-25
著者
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