キウイフルーツ花腐細菌病の発生生態 : 3. 環状剥皮による本病の防除とその発病抑制機構
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概要
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主幹への環状剥皮によるキウイフルーツ花腐細菌病の抑制効果を検討した。剥皮時期では開花約25日前まで, 剥皮の幅では5mmと7mm幅でともに安定した防除効果が認められた。環状剥皮の発病抑制機構を解明するため, 病原細菌を接種して発病抑制効果, 含水率の変化, 新梢の伸長抑制効果および花蕾での結露付着率の変化について検討した。環状剥皮樹に病原細菌を接種しても防除効果は顕著に認められた。含水率の変化は環状剥皮樹および無処理樹で有意な差は認められず, 発病抑制要因は含水率の変化によるものとは考えられなかった。環状剥皮により, 新梢の伸長抑制および花蕾での結露付着率の減少が認められた。また, 結露中には病原細菌の生存が確認された。これらのことから, 環状剥皮処理による発病抑制機構は新梢の伸長を抑制することにより, 花蕾における結露の付着を減少させることが1つの要因と考えられた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1996-10-25
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