融合型言語TAOにおける構造データと未定義値の扱い
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Lispに論理型言語の機能を融合する場合には, 論理型言語特有の内部データ構造である未定義値(UNDEF)と, 参照(REF)をどのように表現するかということが問題となる. 本論文では, 我々がTAO86およびTAOという2つの言語で採ったアプローチについて述べる. UNDEFには, 必然的に構造データ中の「番地」という概念がともなうが, これをLispからどのように隠蔽するかがポイントとなる. TAO86では, UNDEFを即値とし, REFを処理系が自動的にたどる方法によって実装を行った. これにより言語が単純なものとなるが, いくつかのケースにおいては特有の問題を生じる. たとえば, REFやUNDEFを含む構造データの同一性を判定するために, アドホックな関数を必要とする. TAOでは同様の方法を採りつつも, 論理変数を述語の値として返す関数型の機能, パターンマッチによる同一性の判定の機能などを用いて, これらの問題を解決する. また, 本論文ではTAOの夕グ割当てなど, 実装の詳細についても述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-07-15
著者
-
竹内 郁雄
東京大学大学院情報理工学系研究科創造情報学専攻
-
山崎 憲一
(株)NTTドコモ先進技術研究所
-
竹内 郁雄
電通大
-
竹内 郁雄
電気通信大学情報工学科
-
吉田 雅治
エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社
-
山崎 憲一
NTTドコモネツトワーク研究所
-
天海 良治
NTTサイバースペース研究所OSSコンピューティングプロジェクト
-
天海 良治
日本電信電話株式会社
-
天海 良治
NTT ソフトウェア研究所
関連論文
- 全国大会は社会の窓(特別インタビュー,写真で綴る情報処理学会全国大会50年史,50周年記念特集号)
- WebVDIのためのVNC Proxy(OS-4:仮想化,2008年並列/分散/協調処理に関する『佐賀』サマー・ワークショップ(SWoPP佐賀2008))
- ソフトウェア科学会第3回大会
- 八卦的予言としてのデザイン
- 日本の風土と21世紀のソフトウェア
- オブジェクト指向計算特集の編集にあたって
- 曖昧な文法を扱うコンパイラ・コンパイラ
- 実時間記号処理システムTAO/SILENTにおける軽量プロセスの実現
- エレガントな解答をもとむ 解答--出題 2010年9月号
- 全国大会は社会の窓