陰的Runge-Kutta法の位相誤差解析
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概要
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常微分方程式の初期値問題の,応用上重要かつ興味深いクラスとして,解が周期性をもつような問題を取り上げて考察する.このような問題に対しては,従来より解の周期性を重視した数値解法の研究が,いくつかの観点から行われている.P安定性等の安定性概念に基づく研究が,その典型であるが,他方,近似解の位相に相当する部分に含まれる誤差(位相誤差と称す)に着目した研究もなされている.本論文では,一般に安定性に関し優れた特性をもつ,陰的Runge-Kutta法を対象とし,その位相誤差について考察する.特に,高次数の数値解法のクラスに関する考察を通じ,m段2m次Gauss-Legendre型公式の位相誤差の観点からの,ある種の最適性を明らかにする.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1989-11-15
著者
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