ステレオ視における線画の解釈

概要

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エッジを対応単位とするステレオ法では,エッジ以外の部分の奥行き情報は基本的には不明である。また,隠れ部分では正しい奥行きは求まらない.本論文ではこの問題を解決するために2枚のステレオ画像対を用いた線画の解釈を試みた.線画解釈を行うことにより対象物体の構造を大局的に把握でき,ステレオ視では得られない情報を補うことができる.2枚の線画を結び付ける拘束として,左右画像間で対応する線分の組に対して可能なラベノレの組合せを列挙した対応を作成した.また従来の頂点辞書に対しては,面の方向に関する拘束も組込んだ.この二つの辞書を用いることにより,2枚の線画に対する面の方向も考慮した解釈の決定が,従来の線画解釈の枠組の中で可能となる・いくつかのステレオ面像対の線画解釈を行うことにより,その有効性を示した.さらに,ステレオ視のもとでも解釈に暖昧さが残ることを示し,エッジ以外の部分や隠れ部分での奥行き推定のために仮定を置く場合には注意が必要であることを指摘した.
一般社団法人情報処理学会の論文
1987-07-15