計算機システムのジョブ処理効率測定モニタ(JPTM)について
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概要
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近年,計算機システムが複雑化するにつれ,その処理能力を正確に評価・分析する技術はシステムを運用するうえで非常に重要である.性能評価基準の二大要素であるスループットとレスポンスタイムに関して,これまでいろいろな評価システムが開発されてきたが,そのほとんどがサンプリングによる状態調査によって行われており,測定時のシステム負荷の変化といった未解決の問題も多く残されている.とりわけ,スループットの評価・分析に関しては,仮想計算機システムのような複雑なシステム構成に対応できていない.ここでは,スループット評価時の基礎となるCPUの処理効率について,サンプリングによるCPU利用率の算出ではなく,OSが管理しているジョブのCPU使用時間を直接計測する方法によって,測定オーバヘッドがなく,OS走行を含まないジョブだけのCPU利用比率を評価できる測定システムを実現した.これによって,チューニング効果を正確かつ即時的に把握することができ,しかも,仮想計算機(VM)環境と実計算機環境の比較といった従来のソフトウェアモニタでは行えなかった評価も特別なハードウェア測定装置を用いずに可能になる.
- 1986-10-15
著者
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景川 耕宇
九州大学大型計算機センター
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末永 正
近畿大学九州工学部経営工学科
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武富 敬
九州大学情報処理教育センター
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末永 正
九州大学大型計算機センター
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武富 敬
九州大学大型計算機センター
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景川 耕宇
近畿大学九州工学部経営工学科
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