OS動作環境と効率変化について
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概要
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近年、効率が重視される大規模な計算機システムにおいても、仮想計算機(VM:Virtual Machine)システムが使用されるようになってきた。その主な利用目的は、システム開発・保守の効率化、待機システムの効率的な運用などであるが、異なる業務処理系において、データの保全性、および負荷の独立性などを実現する目的で利用している例もある。しかし、システム負荷が著しく高い状態では、これらのVMを制御するための特権プログラム(VMM:Virtual Machine Monitor)によってもたらされるオーバヘッドは無視できない。そこで、VMM下で動作しているVMが1つだけの場合、IPL(Initial Program Load)を要することなく、動的なモード切替(virtualモード→realモード)によって、一時的にVMMの介入を停止し、それによるオーバヘッドを削減することができるようにもなっている。しかしながら、このrealモードでもVirtualモードへの復帰を前提とする場合、完全な実計算機状態と比べて効率が多少低下する。以下では、(a)完全な実計算機モード(real)(b)仮想計算機モードに移行可能な実計算機モード(s-real)(c)仮想計算機モード(virtual)でのシステムの処理効率に対して、筆者等が開発したジョブ処理効率測定モニタ(JPTM)を用いた測定結果から、その違いを報告する。
- 1986-10-01
著者
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