高速LANに適したデータ転送プロトコルの設計と評価
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概要
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LANは光伝送技術の進展に伴い益々高速化している.それに対し,OSI トランスポート層でのプロトコル処理速度は遅く,アプリケーションへ高速データ転送サービスを提供する際のボトルネックとなっている.また,LAN のアプリケーションの中には,静止画データベースアクセスのように転送方向によって要求されるサービス品質が異なる通信や,RPCのようにコネクションレス型でかつ信頼性も重要な通信を必要とするものなど,OSIプロトコルではカバーしきれない通信を要求するものもある.これらの性能的・機能的な問題を解決するため,著者らは新しいデータ転送用プロトコルとして高速転送プロトコル(HTP)を提案する.HTPは,LLC副層からトランスポート層までを一つの層に縮退させることによって重複・不要機能の排除と層間インタフェースの削減を図り,さらにフロー制御や誤り回復などの手順要素の修正や追加によって高速化と高機能化を図っている.HTPを実装した通信処理プログラムの試作から得られたタイナミックステップ等の性能評価データから,HTPの処理のみに着目した場合,6MIPS程度のCPUを使用することによって100Mbpsの高速性,2msecの低遅延性を得られることを示す.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-10-15
著者
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