英文における並列関係の検出
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
文章を解析する上で,文中に現れる並列関係を正確に見つけることは,構文の暖味性を解消するためにも大切なことである.英文中に現れる等位接続詞は,その前後の句を並列につなげるが,句の構造が入れ子になっていたり,多品詞語の品詞の確定ができない等の理由により並列関係の範囲を決めるのは,因難な場合が多く,特に,長い複雑な文においては,より難しい.そこで,語順により各語の構文的役割が決まりやすいという英文の特徴を生かし,まず,英文レベルで,各句のキーとなる語が同じ語か,同様な語かという同値性を比較することにより,並列関係の範囲を決めるという効率よい方法で処理するサブシステムを英日機械翻訳システムの中に実現した.実現にあたって,語の同値性を簡単に比較できるよう文,文法的範疇が入る2つのスタックを用意した.また,範囲決定のための制限(同じ語,同様な語,同じ文法的形態か,等)規則をその優先順位と共に記述するための簡単な記述法を定義し,文法記述者が,システムに最適な制限規則を定義できるようにした.この制限規則は,英日機械翻訳システムとは,独立して記述され,翻訳システムが実現されている言語Common Lifpに翻訳され,システムの中に組み込まれる.実現されたシステムで,6語から60語まで,平均23語の約300例文の解析を行った結果,約90%の正解率を得ることができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-11-15
著者
関連論文
- 英作文学習支援システムの作成
- 自然言語によるパックツアー決定システム : 会話情報からのパックツアーの提示
- 自然言語によるパックツアー決定システム : 会話情報の表現
- 英日機械翻訳システムにおける挿入句の処理
- CESPを用いた港湾短大における知識情報教育事例
- 数学の文章題を例にした自然言語理解
- 英日機械翻訳システムにおける-手法
- 文章題解法システムの開発
- Solo Systemの移植
- 会話型言語APLの試作
- プログラミング教育のための Time Sharing System の開発
- 基本的な事例構文と翻訳例を利用した英日機械翻訳
- 英文における並列関係の検出