受動的な選択モードにおけるユーザの選択行動の解析(<特集>次世代ヒューマンインタフェース・インタラクション)

概要

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近年, WWWやビデオ・オン・デマンド, 500チャンネルに及ぶ多チャンネルTVなど, 家庭においてもインタラクティブに情報に接する環境が次々と導入されている.しかし, 効率的な業務の場であるオフィスと異なり, 家庭においてインタラクティブな環境を利用するとき, ユーザはつねにインタラクションを望んでいるわけではない.また, ユーザが情報に接するとき, ユーザは受動的な選択モードと能動的な選択モードの2つの選択モードの間を揺れ動いている.今回, 筆者らは, ユーザの受動的な選択モードにおける選択動作の分析を試みた.具体的にはビデオ・オン・デマンドを想定し, プレビュー映像選択方式とタイトル選択方式の2種類のコンテンツ選択方式を作成し, ユーザ操作履歴からユーザのコンテンツ選択行動を分析した.その結果, プレビュー映像選択方式のように, 次々と新たな情報が流れてくる方式は, ユーザを受動的な選択モードから活性化し, インタラクションを誘発することが分かった.受動的な選択モードにいるユーザに対して, 自動的に情報を与えることにより, ユーザの選択モードを活性化させることが示唆された.また, プレビュー映像選択方式では, 映像が持つ間(ま)のために, 3種類のジャンプ操作のパターンが観察され, 映像を用いた選択方式を効果的に行うためには, 映像の開始直後からコンテンツの内容を特徴的に示す要素を盛り込む必要があることが分かった.
一般社団法人情報処理学会の論文
1998-05-15

受動的な選択モードにおけるユーザの選択行動の解析(<特集>次世代ヒューマンインタフェース・インタラクション)

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