距離尺度に基づく形状表現法

概要

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機械系CAD/CAMやコンピュータ・グラフィックスに適した図形処理法として, 距離尺度に基づく統一的な形状表現法を提案した. 本手法は, 空間上の任意の点から対象とする形状の境界に至る最短距離に関するデータを生成する手順 (これを"相対表現手順"と呼ぶ) と, 対象とする形状を同一視して表現するものである. 本手法では, 通常必要とされる主要な図形処理を, 相対表現手順という概念のもとで統一的に行っており, 以下の特徴がある. (1) 広範な形状の定義, 加工・編集と表示が可能, すなわち取り扱える形状の範囲が広い. (2) 可能なあらゆるデータの組合せに対して処理が破綻をきたさず有効な結果を保証できる, すなわち処理系が堅固である. (3) 目的に応じた表現精度の制御が容易である. (4) 図形処理法および, これにかかわる形状データの形式が簡明でデータ量が少なく, オブジェクト指向に適した形で処理系が簡単化される. また, 本手法に基づくモデラーのプロトタイプを作成し, 簡単な形状表現の実験を行った結果, 形状の表示処理速度に問題はあるものの, 従来提案されている図形処理法では実現が困難であった形状編集操作等が確認でき, 従来の手法を補完する形状モデリングの有力な一手法となりうる見通しを得た.
1998-01-15

距離尺度に基づく形状表現法

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