(76)京都府内で発生しているトウガラシ疫病に対する抵抗性台木の選抜
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概要
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京都府内の伏見トウガラシ(FT)および万願寺トウガラシ(MT)産地で発生しているトウガラシ疫病の抵抗性台木の選定を目的として,疫病抵抗性台木の育成系統(野菜茶研)であるトウガラシ安濃1号(A1)および同2号(A2)の府内産トウガラシ疫病菌に対する抵抗性を調査した.即ち,A1,A2の幼苗およびそれらを台木にFT,MTを接いだ接木苗に対する接種試験を行った.接種は,園芸培土にPSB加用ふすま・バーミキュライト培地での疫病菌(Phytophthora capsici P-5株)2週間培養物を0.1%(w/w)混和して作成した病土をポットにつめ,そこへ幼苗および接木苗を植え付けることにより行った.その結果,対照として用いた府内の現行の台木品種ベルマサリでは,幼苗,接木苗とも地際部および根部で激しい褐変,腐敗がみられた.一方,A1およびA2では幼苗,接木苗とも,地際部で多少の褐変,腐敗がみられたが,根部ではほとんどみられず,強い抵抗性を示した.以上のことからA1およびA2はFT,MTの疫病抵抗性台木として有望であると考えられた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
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橋本 典久
京都農総研
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吉川 正巳
京都府農林水産技術センター生物資源研究センター
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吉田 建実
農研機構野菜茶研
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松永 啓
長野中信農試
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松永 啓
東北農研セ
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吉川 正巳
京都農総研
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吉田 建実
野菜茶研
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吉田 建実
農研機構本部
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吉川 正巳
京都府農業総合研究所
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齊藤 猛雄
野菜茶研
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吉川 正巳
京都農技セ 生資セ
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