(17)ジャガイモ形質転換体を用いたPotato Vetispiradiene Synthase 3 遺伝子のプロモーター解析
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概要
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ジャガイモ植物のセスキテルペンシクラーゼであるPVS(potato vetispiradiene synthase)は多重遺伝子族(PVS1〜PVS4)を形成している.ジャガイモ葉組織においては,PVS3のみがジャガイモ疫病菌接種により顕著に誘導される.PVS3の推定プロモーター領域の下流にGUSレポーター遺伝子を連結したキメラ遺伝子をAgroinfiltration法を用いて一過的に導入したNicotiana benthamianaの葉組織では,ジャガイモ疫病菌接種によりGUS遺伝子の発現が誘導されることを既に報告した.今回,ジャガイモ疫病菌に対する真正抵抗性遺伝子を持たないメークインに本キメラ遺伝子を導入した形質転換体を作出し,発現様式を詳細に観察したので報告する.形質転換ジャガイモ葉組織に疫病菌親和性レースを接種して顕微鏡観察したところ,24時間以内にGUS遺伝子の発現が感染現場で確認された.さらに,接種48時間後になると,接種葉全体に強い発現が認められた.これらのことは,本プロモーターが疫病菌親和性レースの感染に応答することを示している.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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