(36)日本産Tomato bushy stunt virusのゲノム解析とトマトでの反応
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概要
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千葉県産ツノナス(nipplefruits)から分離されたウイルスは,血清反応試験などにより我が国で未報告のTomato bushy stunt virus(TBSV)であり,トマト品種「桃太郎」,「おどりこ」では感染初期に若干の退緑斑やえそが見られる弱い病徴であることを報告した(藤澤ら,1995).しかし,本ウイルスのトマトでの病徴が既報に比べ軽徴であると思われたので,本病徴がトマトにおける普遍的な病徴であることを確認するためさらに22品種での病原性を調査した.その結果,供試した全品種において軽徴であることが判明した.次に,本ウイルスの全塩基配列を決定し,既知のTBSV配列と比較した.その結果,トマトで強い病徴を示すBS3系統のアミノ酸配列との相同性は,外被クンパク質(CP),p19,p22タンパク質領域のそれぞれで95%以上であった.一方,BS3と同様にトマトに顕著な病徴を示すcherry系統との相同性は低く,CP領域で約74%であった.これらのことから,本邦TBSVはBS3と近似した系統ではあるが,トマトでの病徴発現に差がある系統と思われた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
植松 清次
千葉暖地園試
-
本田 要八郎
農研セ
-
大木 健広
中央農研
-
本田 要八郎
武蔵野種苗園
-
藤澤 一郎
鯉渕学園
-
藤沢 一郎
北陸農業試験場
-
津田 新哉
中央農研
-
本田 要八郎
中央農研
-
本田 要八郎
中央農研セ
-
津田 新哉
農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
藤澤 一郎
中央農研
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