(26)ムギ類萎縮ウイルス英国株RNA2は日本株および米国株RNA1と共にコムギに全身感染しモザイク症状を示す
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概要
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世界各地から分離されるムギ類萎縮ウイルス(SBWMV)およびその類似ウイルスは,アミノ酸配列の比較から,日本型,米国型,欧州型および中国型の4タイプに分類される.我々はSBWMVの日本,米国,英国からの分離株を用いてRNA1およびRNA2の組換え接種試験を行い,3分離株間の生物学的類縁関係を調べている.既に日本株RNA1と米国株RNA2は組換えウイルスを形成し,コムギに全身感染することを報告した(Miyanishi et al,2002).今回は,英国株RNA1およびRNA2に対する全長cDNAクローン,pUK1およびpUK2を構築し,感染性in vitro転写RNAを用いて,日本株および米国株と英国株間でリアソータントウイルスを形成するか否かを検討した.その結果,日本株および米国株RNA1はそれぞれ英国株RNA2と共にコムギに全身感染し,激しいモザイク症状を示した.一方,英国株RNA1と日本株および米国株RNA2の組み合せではChenopodium quinoaの接種葉に退縁斑を形成した.この組み合せでのコムギに対する全身感染性は現在検討中である.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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