(25)In vitro翻訳系によるリンゴステムグルービングウイルス(ASGV)ORF1の発現様式の解析
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概要
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ASGVのORF1は複製酵素(Rep)と外被蛋白質(CP)のモチーフを含む241kDaのポリ蛋白質をコードしている.Repのモチーフ下流に予測されるステムループ構造を含む配列(FS)をGFPと結合させたコンストラクトを植物細胞に導入したところ-1フレームに結合させたGFPが発現したことから,FSは翻訳時に-1フレームシフトする配列を有することが示された(平田ら,2002,大会).そこでORF1の発現様式を調べる目的で,ASGVのゲノムcDNAから合成したin vitro転写RNAを用いてin vitro翻訳を行った.翻訳効率を上げる目的でFSより上流にある2289塩基を欠失させ,コードされる蛋白質のサイズを小さくしたコンストラクトを構築しin vitro翻訳に用いた.その結果,小さくしたORFの全長に相当する160kDaと,FSで翻訳を終えたと推定される90kDaの蛋白質が検出された.従ってASGVのORF1からは,既報のように3'領域から転写されるサブゲノムRNAを介してCPが翻訳される他に,CP領域を含むORF1全長の融合蛋白質と途中で-1フレームシフトして翻訳を終止する短い蛋白質が発現すると推定された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
大島 研郎
東大院新領域
-
宇垣 正志
東大院新領域
-
難波 成任
東大院新領域
-
平田 久笑
静岡大農
-
平田 久笑
東大院新領域
-
深川 尊子
日本曹達
-
平田 久笑
静岡大学農学部
-
深川 尊子
東大院新領域
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