603. 宮崎県中新世鵜戸層産掘足貝様化石について
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概要
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宮崎県に広く発達する宮崎層群の青島相(南部地域)最下部はSHUTO (1961)により鵜戸層の双石部層と命名されている。今回, 双石部層のシルト岩より一見, 掘足貝, 特にDentaliumに類似する化石を多数採集し, これを検討した。既知のDentalium, Terebrellinaあるいは, Makiyama等を比較検討したが, これらとは, 管状化石の殻質, サイズ, 彎曲の程度, 両端部の特徴, 表面彫刻, 色つや等で異なり, むしろ, Ditrupaに類似し, 上述の特徴は双石部層産種がDitrupaに属することを示すものである。しかしDitrupaの既存種には双石部層産の様な特徴をもつものがなく, Ditrupa miyazakiensis, n. sp.として区別された。
- 日本古生物学会の論文
- 1972-09-30
著者
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野田 浩司
東北大学理学部地質学古生物学教室
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野田 浩司
Institute Of Geology And Paleontology Faculty Of Science Tohoku University
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畑井 小虎
斎藤報恩会自然史博物館
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畑井 小虎
Institute of Geology and Paleontology, Faculty of Science, Tohoku University
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小笠原 憲四郎
Institute of Geology and Paleontology, Faculty of Science, Tohoku University
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小笠原 憲四郎
Institute Of Geology And Paleontology Faculty Of Science Tohoku University
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