Interleukin-5による気管支喘息患者好酸球からの活性酸素産生 : フローサイトメトリー法による検討

概要

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喘息患者における好酸球 (純度97.0%以上) の活性酸素産生能をフローサイトメトリーを用いて検討した. 好酸球は Percoll不連続比重勾配遠心法と抗CD16モノクロナール抗体を用いた negative immunoselectionで分離した. また, 抗CD9モノクロナール抗体を用いた同様の方法で好中球 (純度99.0%以上)を分離し対照とした. 好酸球を蛍光プローブと反応させた後, 様々な濃度のPMA, PAFおよび数種のサイトカインで刺激した結果は次のとおりである. 1) PAFとPMAは用量依存性に好酸球と好中球から活性酸素を産生させた. 2) IL-3とIL-5によって好酸球から活性酸素が産生され, 産生量は 50ng/mlの濃度で最大となった. しかし, 好中球からは産生されなかった. また, IL-5による活性酸素産生は抗IL-5抗体によって抑制された. 3) PMAによる活性酸素の産生量は好酸球より好中球で有意に高かった (p<0.05). 4) PAFおよび GM-CSFでは好酸球と好中球で産生量に有意な差はなかった. 5) IL-5, PAFおよびPMAによる低比重好酸球の活性酸素産生は正比重好酸球より有意に高かった.
日本アレルギー学会の論文
1994-09-30