低分子抗原に対するモルモットIgG1およびIgG2サブクラス抗体の免疫学的活性の比較
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概要
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開発薬剤のモルモット抗原性試験における検査系で検出されるIgG抗体は, IgG1とIgG2のどちらのサブクラスに依存したものであるか, またどの程度これらの検査系に係わっているかを知るために, 低分子抗原(TNBS)に対する両サブクラス抗体の免疫学的活性・機能の比較を, IgMも加えて検討した. 方法としてモルモット抗TNBS血清を, DEAEセルロースカラムクロマトにかけて, peak I(IgG2), peak II(IgG1)およびpeak IV(IgM)に分画し, HA, モルモット同種PCA反応, PSANA およびP-Arthusで免疫学的活性を測定した. その結果, HAとP-Arthusではすべての分画が陽性で, その程度はpeakII (IgG1)>peak IV(IgM)>peakI (IgG2)の順で, 両検査系の成績に一致が認められた. 次にモルモット同種PCA反応とPSANAでは, peakII(IgG1)のみが陽性であり, 他のpeak I (IgG2)とPeak IV (IgM)は陰性であった. この成績から, 両検査系に係わる同種細胞親和性のサブクラス抗体はIgG1であることが低分子抗原であるTNBSを用いた本試験で確認できた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1991-07-30
著者
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