骨髄由来培養肥満細胞による好酸球遊走因子の産生
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概要
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粘膜型肥満細胞と考えられるマウス骨髄由来培養肥満細胞を使い, 好酸球遊走因子(ECF)の放出を調べた.遊走因子測定のために, シクロホスファミド処理, Toxocara Canis感染マウスの骨髄好酸球を使用した.培養肥満細胞をイオノフォアA23187またはIgE-抗原で刺激すると, β-ヘキソサミニダーゼと共にECFが遊離された.しかし, コンパウンド48/80による刺激ではECFは遊離されなかった.培養肥満細胞の凍結融解上清にはβ-ヘキソサミニダーゼは十分含まれるが, ECF活性は検出できなかった.したがって, 培養肥満細胞から遊離されるECFは, 刺激により新たに産生されるものである.このECFは培養肥満細胞を37℃, 30分以上放置するだけでも自然に産生され, 分子量は1300以上, カルボキシペプチダーゼ処理では失活せず, 酸性条件下でクロロホルム-メタノール(2:1)により有機層に抽出された.これらの性質から培養肥満細胞から産生されるECFはアラキドン酸代謝物の可能性が考えられる.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1990-02-28
著者
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