ヤケヒョウヒダニ精製アレルゲンの酵素抗体法への応用 : 特異IgE, IgG抗体の測定
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヤケヒョウヒダニ培養培地の抽出物(CME)から主要アレルゲンDp1を精製した.Dp1とCMEを抗原として血清中の特異IgE, IgG抗体をマイクロプレートELISAで測定した.喘息患者血清中の特異IgG抗体はCMEを抗原とすると44%, Dp1を抗原とした時は64%が陽性であった.喘息患者血清中の特異IgG抗体はCMEの時92%, Dp1の時18%が陽性であった.正常人20名の血清中にはCME, Dp1特異IgE抗体を検出できなかった.しかし, 正常血清中の特異IgG抗体はCMEを抗原とした時60%, Dp1を抗原とした時5%が陽性であった.喘息患者血清中の特異IgE抗体の測定ではCMEよりもDp1に対して高値を示す検体がほとんどで, CME中のIgE結合活性の多くはDp1によることが示された.そのことはDp1により抗CME IgE抗体が完全に吸収されることからも確認された.Dp1は培地主要アレルゲンといえる.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1985-05-30
著者
関連論文
- ヤケヒョウヒダニ虫体抗原に対する気管支喘息患者の免疫応答
- 187 ヤケヒョウヒダニ虫体アレルゲンに対する気管支喘息患者の免疫応答の研究(2)
- 366 ヤケヒョウヒダニ虫体精製抗原に対する気管支喘息患者の免疫応答の研究(1)
- 29 ヤケヒョウヒダニのアレルゲンの精製
- 5 マウスに IgE を誘導するヤケヒョウヒダニ成分について(昆虫・ダニによるアレルギー)
- 69 ヤケヒョウダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)のアレルゲンの精製(アレルゲン・抗原)
- 67 ヒョウヒダニアレルギーのマウス実験モデル作製とレアギン産生のプルランによる抑制について
- アカムシユスリカ, オオユスリカ, セスジユスリカおよびコナヒョウヒダニ間の交差抗原性について
- 九州地方の川崎氏病患児宅の屋内塵中のダニ相について
- 13 屋内塵中のヒョウヒダニ抗原の酵素抗体法による測定
- 76 屋内塵中のヒョウヒダニアレルゲン, 抗原量の酵素抗体法による測定について
- 9 川崎病患児宅の屋内塵中のダニ相
- 骨髄由来培養肥満細胞による好酸球遊走因子の産生
- 8 ヤケヒョウヒダニ主要アレルゲンの精製
- 48 ヒョウヒダニ精製抗原を用いた酵素抗体法による小児喘息患者血清中の IgE. IgG 抗体の測定
- ヤケヒョウヒダニ精製アレルゲンの酵素抗体法への応用 : 特異IgE, IgG抗体の測定
- 118 ヤケヒョウダニ培養倍地からのアレルゲンの精製
- ダニアレルギー患者と免疫マウスのIgEに結合するヤケヒョウヒダニ抗原の差違について
- 291.マンソン住血吸虫の虫卵結節を抑制するT細胞抑制因子(免疫調節(III))
- 5 ウミヘビの神経毒タンパク(動物毒)
- 1.はじめに(III ダニ抗原 : 最近の話題)
- 韓国, ソウル市の屋内塵中のダニ相とダニ抗原量
- 岡山県の児島湖におけるユスリカ科のライトトラップによる周年調査
- 化学不妊剤(メテパ, ヘムパ)のトウゴウヤブカ (Aedes togoi) に対する電顕で観察された精子奇形について
- 〔追加発言〕3.臨床的検討 1)室内塵中ダニ抗原の定量とその除去に関する諸問題 ヒョウヒダニ抗原量からみた小児気管支喘息患者の床掃除効果について(III ダニ抗原 : 最近の話題)
- コナヒョウヒダニ Dermatophagoides farinae およびヤケヒョウヒダニ D. pteronyssinus の微細構造
- ヒョウヒダニ類に関連した微生物について
- The roles leukotrienes and mast cells on acute gastric mucosal lesions.