免疫グロブリン異常症における補体の動態
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概要
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免疫グロブリン異常症146例における補体の動態を検討した.CH_<50>(Mayer法), β_<1C>/β_<1A> グロブリンβ_<1E>グロブリンIgG, IgA, IgM(single radial immunodiffusion), うち41例はC4活性を, また少数例ではC1, C2, C3-C9活性を稲井らの方法で測定した.成績:)β_<1E>はG骨髄腫, 原発性マクログロブリン血症, 多クローン性高γグロブリン血症, 原発性低γグロブリン血症では低値で, A骨髄腫, D骨髄腫, BJ蛋白型骨髄腫, 続発性低γグロブリン血症では高値であつた.すなわち, 血中IgGならびにIgMレベルとβ_<1E>は逆相関を示した.2)C4活性とβ_<1E>はよく相関した.3)CH_<50>とC4活性には相関はなかつた.4)β_<1E>増加は一般にβ_<1C>/β_<1A>増加より著しい.以上の成績から, IgGおよびIgMの高値は, それが単クローン性のものであつても代謝過程において補体系が関与してとくにC4が失われ, IgGおよびIgMが極端に少ない状態では, C4が失われることがないためにC4の血中濃度が高いのではないかなどを推論した.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1978-05-30
著者
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