インターフェロンのヒト絨毛癌細胞株に対する抗腫瘍効果
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概要
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ヒトインターフェロン(IFN)の、ヒト絨毛癌細胞株に対する抗腫瘍効果をin vitro およびin vivoで検索し,以下の結果をえた.1)ヒト絨毛癌細胞株BeWo,HCCM-5およびヒト Yolk sac腫瘍細胞株 YS-Kはin vitroで^3H-thymidineの取り込みを指標とすると,他の婦人***癌細胞株(HOC-21,SKG-1,HEC-1 B〉と比ベヒト線維芽細胞インターフェロン(IFN-β)に比較的感受性を示した.2)BeWo細胞はIFN-βに比ベヒト白血球インターフェロン(IFN-α)により感受性で,濃度依存性に^3H-thymidineの取り込みは抑制され,100U/ml,48時間処理で無処理対照の50%抑制された.又1,000U/ml処理でin vitroにおける細胞増殖も抑制された.HCCM-5細胞はBeWo細胞に比べIFN-α,IFN-βに対する感受性が低かった.3)IFN処理で,^3H-thymidine取り込みの抑制と相関してhCG-βの放出が著明に抑制された.4)ハムスター頬嚢移植ヒト絨毛癌腫瘍に対するIFN-β 10,000U/日腹腔内投与では,移植当日から7日間連日投与で腫瘍重量は無処理対照の約1/2とIFN-βの抗腫瘍効果が認められたが,移植7日後からの投与では効果が認められなかった.以上の結果はIFNの臨床治験に際し,その投与スヶジュールに対して基礎的ヒントを提供するものと考えられる.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1982-11-01
著者
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部産婦人科
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産婦人科
-
城武 昇一
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
城武 昇一
千葉市立病院薬剤部
-
城武 昇一
千葉大学医学部産婦人科
-
海宝 てる代
千葉大学医学部産科婦人科学教室
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