卵巣腫瘍の臨床統計
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概要
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最近11年間に教室で取り扱つた卵巣腫瘍について統計的観察を行い,次の結果を得た. 1. 卵巣腫瘍の手術例は11年間に229例で婦人科手術患者数の13.6%に相当する. 2. 充実性腫瘍の頻度は全卵巣腫瘍の26.6%で内外の集計に比べ高率であつた. 3. 偽ムチン性腺癌の75歳の症例は,本邦最高年令の報告である. 4. 充実性腫瘍中良性群の頻度が低く,中間群が高く,悪性群が平均頻度だつた. 5. 中間群及び悪性群の予後は死亡例52%,生存例48%で,5年治癒率は中間群71%,悪性群24%で全体として37.5%であつた. 6. 悪性卵巣腫瘍の術式は出来るだけ,単純子宮全剔術及び両側附属器剔除術及び大網切除術をしこうすべきであり,術後は組織の感受性その他により化学療法又は放射線療法を併用すべきである.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1976-11-01
著者
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