スポーツ場面の危機様態と自我同一性形成における対処行動パターンの類似性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The central premise of this article is that crises and related crisis coping behavior (crisis mode) are prominent factors as turning points in personality development. Especially, it is hypothesized that the high mutuality of crisis mode contributes to personality development.Mutuality can be defined operationally as follows : an attempt at active solution during a crisis, self insight triggered by the crisis and the recognition of self-change after crisis. The present investigation was an attempt at analysing the athlete's coping behavior in crises experienced in sport settings and the solution of psychosocial developmental tasks during adolescence (ego identity formation). This was carried out by means of nomothetic and idiographic approaches. Fifty college male athletes completed four psychological scales related to crisis mode and ego identity formation : crisis mode interview, Marcia's identity status interview, occupational identity status scale, and occupational decision making process scale. Using the crisis mode interview, athletes' crisis modes were classified into one of five patterns (active exploration, passive exploration, avoidance, pendency and/or continuation, and calmness), and each pattern was examined for the features of identity formation mainly in respect to career decision making. Case studies for three types of crisis modes were presented, and their psychological mechanisms of crisis coping behavior and career decision making were analysed in detail. As a result, it was found that the pattern of crisis which, occured in an athlete's career, could also be detected in ego identity formation in other settings. It is concluded, therefore, that athletes learn a pattern of crisis coping behavior by experiencing crisis modes in their sport settings. The high mutuality of crisis modes in the sport setting seems to foster personality development and ego identity formation.
- 社団法人日本体育学会の論文
- 1993-09-01
著者
関連論文
- 03-26-ダンス-45 スポーツ活動に対する子どもの態度と親の関わりとの関係 : Jリーグ下部組織と地域スポーツ少年団の比較からの検討(03 体育心理学,一般研究発表)
- 〈原著〉 スポーツ・セルフモニタリング能力尺度の開発
- 03-1210407-5 運動部活動場面での葛藤対処に伴う指導者の情緒的体験(体育心理学1,03.体育心理学,一般研究発表抄録)
- 〈学内プロジェクト報告〉 大学新入生の運動部活動での適応過程における内的変化
- スポーツ選手が語りそして表現する「身体」の治療的意味(キーノートレクチャー,体育心理学,専門分科会企画)
- IZOF理論に基づいた心理的コンディショニングシートの改良
- 内界探索に方向づけられたメンタルトレーニングプログラムの検討
- 03-26-ダンス-44 スポーツでの親の関わりに対する子どもの認知と日常の養育スタイルとの関係(03 体育心理学,一般研究発表)
- 体育・スポーツにおける事例研究の展開(4.体育・スポーツにおける事例研究の展開,オーガナイズドセッション,日本体育学会本部企画)
- スポーツ競技者の心理的コンディショニングに関するモニタリング効果--心理トレーニングとしてのIZOF理論の適用を通して
- スポーツ競技者の心理療法の場で語られる「身体」の治療的意味 (第1回日本スポーツ精神医学会特集) -- (シンポジウム こころとスポーツ)
- 負傷競技者の体験する"痛み"の事例的研究--Total Pain概念による事例の分析を通して
- 中高年者の健康運動キャリアパターンを支える心理社会的要因
- 子どもに対する親の行動に伴うメッセージと競技における子どもの認知・情動的態度との関係 : ジュニアサッカー選手を対象として
- <研究資料>中高年者の健康運動キャリアパターンと心理的要因の関連性
- 記念シンポジウム 競技者をサポートする各種専門職の現場で起こっていること (JSSP第30回記念大会報告)
- 運動部活動における指導者が遭遇する葛藤の特徴
- スポーツ受傷者のこころと体の痛み (特集 脳の健康と運動)
- 032 共 C10103 中高齢者の健康運動キャリア変化を支える心理社会的要因
- 競技引退に伴って体験されるアスリートのアイデンティティ再体制化の検討
- 青年期のスポーツ経験と自我同一性形成の諸相
- 運動選手の自我同一性形成の特徴
- スポ-ツ経験による人格変容に関する研究展望
- 031106 運動選手としての同一性感と自我同一性について(3.体育心理学,一般研究A)
- 運動選手の自我同一性の探究とスポ-ツ経験-3-性差の検討
- 運動選手の自我同一性の探究とスポーツ経験(I) : Eriksonの相互性からみたスポーツ経験の特徴
- 運動選手の自我同一性の探究とスポ-ツ経験-2-競技レベルの低い選手と高い選手の比較
- 自我機能からみたあがりに関する研究
- 「あがり」の個人差と自我境界について
- 運動(スポーツ)の心理療法価について
- 運動(スポ-ツ)の心理療法価について
- 資料 スポーツ選手における怪我の心理的受容に関する研究--アスレチック・リハビリテーション行動の観点からみた分析
- 高校運動部活動における生徒のライフスキル獲得に関する研究
- メンタルトレーニングとカウンセリングの連携--メンタルトレーニングからカウンセリングに移行した心理サポート事例
- 逆U字仮説に対する注意の狭小化現象からの再検討
- 031F01 課題の重要度の認知が自己効力の般化に及ぼす影響 : その2
- 031E13 運動選手のバーンアウト状態の特徴について(3.体育心理学,一般研究A)
- 037D02104 元スポーツ選手の競技引退に伴う同一性再体制化プロセス(体育心理学)
- プロサッカー選手のキャリア移行に関する研究
- 運動選手の競技引退に関する研究 : 自我同一性の再体制化をめぐって
- 競技引退における「同一性再体制化」のタイプとその特徴 : 元学生競技者を対象として
- 031P14 運動選手の競技引退に関する研究 : 自我同一性の再形成をめぐって(03.体育心理学,一般研究発表)
- 033O11 メンタルトレーニングでの経験が競技の中で生かされるまで(03.体育心理学,一般研究発表)
- スポーツマン的アイデンティティの志向性と職業決定行動との関係
- 033P09 大学運動部員にかかわるソーシャル・サポートの検討(2) : バーンアウトとの関連から(03.体育心理学,一般研究発表)
- 033P02 体育授業における目標の志向性が学習態度に及ぼす影響(03.体育心理学,一般研究発表)
- 女子ボールゲームチームへのグループ箱庭の適用--箱庭から競技場へ
- 運動選手のバーンアウト発症機序に関する事例研究
- 運動選手のバーンアウト症候群に関する概念規定への試み
- 031E14 運動選手のバーンアウト発症機序に関する事例研究
- 運動部指導者の葛藤生起パターンごとにみられる対人関係の中での自己知覚の特徴
- 0310608 スポーツ選手の負傷に対する情緒的反応とその変容
- 033E11 青年期のスポーツ経験と自我同一性形成の諸相(3.体育心理学,一般研究A)
- スポーツ競技者における食行動パターンごとの身体像の特徴
- 学習性無力感形成過程における随伴性認知の強度と判断の確実さ
- 033F03 随伴性認知の変化における学習性無力感
- 031E01 学習性無力感の形成過程(3.体育心理学,一般研究A)
- 長距離走者のペース再生における認知的方略
- アスリートのメンタルサポート (特集 スポーツと精神医学)
- 中・高齢者の運動実施を規定する要因 : 心理的要因を中心にして
- スポーツ場面の危機様態と自我同一性形成における対処行動パターンの類似性
- 0320505 スポーツ場面の危機様態と職業決定における対処行動パターンの類似性
- 大学新入部員の適応過程の検討(1) : ソーシャル・サポートの観点から
- 033P08 大学運動部員にかかわるソーシャル・サポートの検討(1) : 運動部活動における適応感との関連から(03.体育心理学,一般研究発表)
- 競技引退後の精神内界の適応
- 運動部活動における指導者の葛藤対処に伴う内的体験
- 競技力発揮のためのメンタルマネージメント : スポーツ障害と心理的問題-心理相談から-
- 共催S2003 運動学とバイオメカニクスは融合できるか : 臨床スポーツ心理学から
- INTERDISCIPLINARY(10)身体を窓口としたこころの深層理解
- 身体形成のための理論 : 臨床心理学の立場から
- 大学新入運動部員をめぐるソーシャル・サポートの縦断的検討:バーナウト抑制に寄与するソーシャル・サポートの活用法
- 「臨床スポーツ心理学」の方法
- 大学新入部員の適応過程の検討(2) : 風景構成法を通じて
- 運動部活動における体育心理学領域からの諸問題及び研究課題
- アスリートの自己形成における競技体験の内在化を促進する対話的競技体験
- こころの表現としての動き(ニューサイエンス諸学会の動向)
- 03心-24-ポ-81 アスリートのスポーツ原体験の特徴(体育心理学,ポスター発表,一般研究発表抄録)