ソヴェト社会における階層と教育:1970年代の高等教育を中心に
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概要
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ソヴェト社会は,生産手段の社会的所有にもとづく社会主義社会である。その意味において,生産手段の所有・非所有による階級は存在しない。しかし,労働の質を規準とする階層区分は存在する。人がどのような質の労働に従事するかを決める要因の一つは,その人の教育水準である。本稿では,1970年代のソ連邦における階層と教育との関係を,特に高等教育について,明らかにしようとした。それによって,社会的差異の克服を最大の目的とする,ソヴェト社会の階層の問題点を指摘することができた。In Soviet society, there is no class based on ownership of means of production. But there are social strata based on difference in the character of labour. In this paper, we considered the relation between stratum and education in Soviet society in the 1970s. At first, we proved that occupations are closely related with levels of education. Secondly, we found that the occupation of a man's father played a very important role in making his academic career, and that those who came from families of persons professionally employed in mental labour were superior in gaining their academic careers.
- 大阪教育大学の論文
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