『法華経』における「諸法実相」
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概要
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この論文では、漢訳『妙法蓮華経』のサンスクリット原典である『サッダルマ・プンダリ-カ』(Saddhamapupdarika)(『正しい白蓮の教え』)において「ダルマ・スヴァバーヴァ」(dhama-svabh岳va)(dhamaの本質)と表現されていることがらに関して、それを、「諸仏が教える修行の法の本質」ではなく「存在するものたちの真実の在り方」と理解する解釈が見られるが、それは、漢訳『妙法蓮華経』において「諸法実相」と表現されることがら関する独自の解釈(おそらくは「天台教学」的と言われる解釈)があらかじめその外部に前提され、そのために、この解釈がひるがえってサンスクリット原文の`dhama-svabhava'の解釈にまでひそかに反響していることによるのではないか、という推定が提示される。
- 弘前大学の論文
著者
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