エドワード・カーペンターにおける協同思想の試み : オーエニズムの影響をめぐって
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概要
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エドワード・カーペンターは、転換期にあるイギリス社会において、彼独自の疎外意識から思想形成をはじめる。その思想形成過程において見られる協同思想は、コミュニティの実験的制度としての基盤から、人間存在の道徳的・精神的基礎としての協同へと推移した。彼は、構造転換を余儀なくされ、肥大化していく社会における人間の現実的存在の希薄化が信仰することに対して、人間相互にある本源的協同性の新たな再生をみすえ、それを現実化しようと試みた。本稿では、協同的関係を対自然との「調和」の場において成立させようとする試みの試行過程におけるオーエニズムの影響を探るとともに、カーペンター独自の「内的自然」との「調和」をめぐる志向を検討する。
- 聖学院大学の論文
- 1996-01-30
著者
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