夏季の異常天候がブドウの生産量におよぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
The region of Kagawa prefecture is generally high temperature and little rainfall in the summer time just after the wet season. But, the weather from July to August in 1980 was greatly unsettled (much rainfall, low temperature and little sunshine). On account of this weather, the maturation of berries in main grape producing district was delayed for 10 or 15 days and the shipment quantity was rather lower than ordinary years. The shipment quantity in the open field culture of Delaware grapes decreased about 35% than that in the previous year and it in next year was about equal with 1980. The shipment quantity in the culture under structure of Neo Muscat grapes decreased about 10%, and about 20% in next year. But, the shipment quantity in the same culture of Hiro Humburg grapes was not decrease and it in next year increased slightly. The shipment quantity of Muscat Bailey A grapes decreased about 20% and it in next year increased remarkably. The half of this vineyard was the out field culture. It is suggested that the delay of maturation and the decrease of shipment quantity in 1980 were mainly due to early summer defoliation by disease in out field culture and the reduction of carbon assimilation by little sunshine in culture under structure.瀬戸内地域の昭和55年の7〜8月の天候ははなはだ不良(多雨…562mm, 低温…平均気温 24.8℃, 少日照…平均日照時間4.3時間)であったので, ブドウの成熟は10〜20日遅れ, 出荷量が相当に減少した. 露地栽培のDelawareの出荷量は54年より約35%減少, 56年の出荷量は前年とほぼ同量であった. 施設栽培のNeo Muscatの出荷量は54年より約10%減少, 56年の出荷量は前年より約20%減少した. 施設栽培のHiro Humburgの出荷量は54年とほぼ同量, 56年の出荷量は前年より増加した. Muscat Bailey Aの出荷量は54年より約20%減少, 56年の出荷量は前年より増加した. Muscat Bailey Aは露地栽培と施設栽培がほぼ半々であった. この果実の成熟の遅れと出荷量の減少の主因は, 露地栽培では病害による早期落花, 施設栽培では少日照による炭素同化作用の低下と認められた.
- 香川大学の論文
- 1983-03-19
著者
関連論文
- 廃棄有機物の堆肥化利用に関する研究 : III. 余剰汚泥堆肥の性状と肥効について
- 果実の品質におよぼす光合成細菌体施用の効果 : 光合成細菌に関する研究 第35報
- 10-13 有機質肥料が果実の品質におよぼす影響(2) : 有機物の利用に関する植物栄養学的研究(第7報)(10 肥料および施肥法)
- 果実の品質におよぼす有機質肥料施用の効果 : 光合成細菌に関する研究(第33報)
- 10-12 有機質肥料が果実の品質におよぼす影響 : 有機物の利用に関する植物栄養学的研究(第6報)(10.肥料および施肥法)
- 温州ミカン果実の夏季の日肥大に及ぼす土壌水分の影響
- カンキツの葉内水分不足に関する研究 : I. 光線,温度,乾燥が温州ミカン葉の水ポテンシャルに及ぼす影響
- 果樹園における雑草防除の時期がアキノエノコログサとメヒシバの優占度及ぼす影響
- 雑草草生園における冬雑草の除草時期がモモ幼木の生育に及ぼす影響
- 果樹園における冬雑草の除草の時期が夏雑草の群落構造に及ぼす影響
- 14 果樹園における冬雑草の除草の時期が夏雑草の群落構造に及ぼす影響
- ブドウの花振いに関する研究 : II Neo Muscat における開花期のしゃ光の影響
- 温州ミカンの生理落果と摘花,葉数,無機成分との関係
- 温州ミカンの生理的落果におよぼすしゃ光および植物ホルモン処理の影響
- 除草剤による果樹園の雑草管理 : 土壌処理型除草剤の作用性の比較と適用
- 果樹園における一年生雑草の発生生態
- 除草剤による果樹園の雑草管理 : 茎葉処理型除草剤の作用性の比較と適用
- 87 果樹園のアキノエノコログサとメヒシバの優占群落で異なる発生時期が2種の発生数、生存率、出穂率に及ぼす影響
- カキ果実の生長、品質に及ぼす温度の影響 : II 果実の肥大期における昼夜温処理
- 富有カキの果色に関する研究 : IV 果実の成熟期における朱色発現の好適温度の時期的差違について
- 富有カキの果色に関する研究 : III 採取果における朱色の発現に及ぼす温度の影響
- 果実の発育後期における葉の作用について : I モモ果実の発育の場合
- 土壌処理除草剤, DCMU (Diuron) の土中移動性がブドウおよびモモの薬害に及ぼす影響
- 土壌処理除草剤,DCMU(diuron)のリンゴとナシにおける薬害の評価
- 傾斜地の果樹園における土壌保全と化学的雑草管理
- 果樹園の下草,果樹の枝葉ならびに跡作に及ぼすATA混合剤の影響
- 5. 果樹園における除草剤利用に関する研究 : II、ATA関係混合剤散布が果樹の枝葉ならびに跡作におよぼす影響
- 4. 果樹園における除草剤利用に関する研究 : I、ATA関係混合剤の下草抑制効果について
- リンゴゴールデンデリシャス果実のサビ発生の組織学的研究
- カキ果実の発育期における果皮の微細構造の季節的変化
- 走査型電子顕微鏡によるカキ富有の果面の微細構造
- 温州ミカンの結実,果実の生長,品質におよぼすしゃ光の影響
- カキ果実の生長, 品質に及ぼす温度の影響 (第1報) : 果実の肥大期における温度処理
- 夏季における温州ミカン樹の水管理の指標としての葉の蒸散速度
- 夏季の異常天候がブドウの生産量におよぼす影響
- 温州ミカンの越年採収に関する研究 : II 着果の程度および蒸散抑制剤の濃度
- 温州ミカンの生理的落果におよぼすしゃ光および薬剤摘果の影響
- 温州ミカンの越年採収に関する研究 : I. 被覆資材および蒸散抑制剤の影響
- ブドウの花振いに関する研究 : I Muscat Bailey AとNeo Muscatの花振いについて
- 葡萄の深耕樹における夏季乾燥の影響