樹上および貯蔵中における'大谷'イヨの果皮障害の発生
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概要
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'大谷'イヨの果皮障害の発生原因を明らかにすると共に, 防止対策についても二三の検討を加えた.'大谷'イヨの果皮障害は主に貯蔵中に発生するが, 樹上の果実にも認められた.'大谷'イヨの果皮障害には3種類あることが明らかになった.一つは, 果実が受ける高温並びに日射が主因となった障害である.この障害は樹上の果実に発生する.そこで, この障害に対して"日焼け症"と呼称した.二つめは収穫時には肉眼的には健全な果実でも, 貯蔵中に果実が樹上で受けた果面の陽光部に多数の小さな斑点が発生するものである.この障害に対しては"コハン症"と呼称した.他の一つは貯蔵中に発生するが, この原因は貯蔵中の低温が主因であり, -2℃の貯蔵によって発生した.この障害は果面が赤くただれた火膨れ症状を呈するため"ヤケ症"と呼称した."日焼け症"は高温や日射を軽減する袋かけにより防止できた.20℃の予措処理とポリエチレンフィルムによる個包装を組み合わせることにより, 貯蔵中に発生する"コハン症"や"ヤケ症"の発生を抑制することができた.しかし, 個包装を開封することによってこれらの障害が発生した.
- 2002-01-15
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