ハイブッシュブルーベリーのシュート生長および根端組織の細胞活性, Al 分布に対する Al, Ca および P の影響
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概要
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ハイブッシュブルーベリーのAl耐性に対するAl, Caおよびリン酸の影響を明らかにするため, in vitro培養で発根させたブルーベリーにAlおよびCa処理し, 根端細胞活性と根端部のAl分布を調査した.また, AlおよびPの有無培地で50日間培養し, 生長および根からの有機酸放出量を調査した.得られた結果は以下の通りである.1. 対照区(Al無添加, 酢酸緩衝液のみ)の根は, 根端部に著しく障害を受けたが, 1mM Al処理および1mM Al+Ca処理では処理前の根と同程度の活性を維持した.2. X線分析で, 根端組織のAl分布を測定した結果, 対照区の根にはAlの集積はみられなかったが, 1mM Al処理および1mM Al+Ca処理では, 根横断面の皮層部に処理日数とともにAlが集積していくことが認められた.根表面へのAl集積が低pHや酢酸イオンの影響を防いでいることが示唆された.3. 1mM Alを添加した培地はシュートおよび根の生長を対照区よりも促進した.またリン酸を欠如した培地ではシュートよりも根の生育が抑制されたが, リン酸欠如培地に1mM Alを添加した処理はリン酸欠如培地とは逆にシュートの生長が抑制された.4. 処理終了時における根から培地中への有機酸放出量は, いずれの有機酸とも処理間に有意差がなく, Alストレスによる増加は認められなかった.これらの結果は, 50日間の培養においても1mM濃度のAlは障害を誘導しないことを示した.
- 1999-09-15
著者
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