冬期越後山脈にかかるシーダビリティの高い雪雲の出現頻度 : 衛星赤外チャンネルデータとマイクロ波放射計データを用いた統計的評価
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概要
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シーディングにより積雪量を増加させる可能性を調べるために, 気象庁気象研究所と国土交通省利根川ダム統合管理事務所は1994年以降, 山岳性降雪雲に関する共同研究を実施してきた.本論文では, 1994年11月から1995年3月の冬季間, 越後山脈にかかる雪雲について, シーダビリティの高い雲, つまりシーディングにより降雪増加の可能性の高い雲(タイプ(1))と降雪域移動の可能性の高い雲(タイプ(2))の出現頻度を検討した.1994年11月から1995年3月の月平均気温はいずれも平年より1℃近く高く, 暖冬傾向であった.タイプ(1)((2))の雲は, 雲頂温度範囲が-5℃から-15℃(-15℃から-25℃), 雲頂高度2.5km以上, 雲量9以上かつ1時間平均鉛直積分雲水量0.2mm以上と定義した.雲頂温度・雲頂高度・雲量は静止気象衛星「ひまわり4号」の赤外チャンネルデータ・アメダスデータ・高層観測データから山岳上にかかる比較的背の低い雪雲を検出するアルゴリズムを用いて計算した.積分雲水量は地上設置のマイクロ波放射計から求めた.適度のシーディングによって降水増加が可能な雲は冬の初めと終わり(11, 12, 3月)に多く, オーバーシーディングによって降雪域の移動が可能な雲は真冬(12, 1, 2月)に出現頻度が高いことが示された.どちらのタイプの雲も山岳風上斜面上で出現頻度が高く, 両タイプを合わせると全期間の15〜20%と高い値となった.
- 社団法人日本気象学会の論文
- 2001-08-31
著者
-
村上 正隆
気象研究所
-
星本 みずほ
気象研究所
-
折笠 成宏
気象研究所
-
星本 みずほ
気象庁
-
水野 量
気象庁観測部
-
池田 明弘
いであ(株)
-
山田 芳則
気象大学校
-
山田 芳則
気象庁数値予報課
-
梶川 正弘
秋田大学工学資源学部
-
梶川 正弘
秋田大学
-
梶川 正弘
秋田大・工資
-
山田 芳則
気象庁・数値予報
-
水野 量
気大
-
水野 量
気象大学校
-
添田 耕一
利根川ダム統管
-
伍井 稔
国土環境株式会社
-
徳野 正己
気象衛星センター
-
添田 耕一
利根川ダム統合管理事務所
-
池田 明弘
国土環境株式会社
-
山田 芳則
気象研
-
伍井 稔
いであ(株)
-
山田 芳則
気象庁 数値予報課
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