アワの日長に対する出穂反応の地理的変異
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概要
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アワ(Setaria italica P. BEAUV.)は,古くからユーラシアの広い地域にわたり栽培されており,各地の地方品種間には生育期間に幅広い変異があることが知られている. 本研究では,ユーラシア各地の在来アワ20系統を用い,短日(10時間明期+14時間暗期),自然日長(14.5時間-11.5時間明期+9.5時間-12.5時間暗期)および長日(16時間明期+8時間暗期)の3条件下で栽培し,出穂特性の変異を調査した. アワは短日植物であり,短日条件下ではいずれの系統ももっとも早く出穂した。短日条件における出穂日数(基本栄養生長性)および短日と自然日長条件下の出穂日数の差(日長反応性)の関係から,つぎの特徴的な型が見い出された.I型:基本栄養生長期間が短く,日長反応性が弱い.II型:基本栄養生長期間が長い.III型:基本栄養生長期間が短く,日長反応性が強い.
- 日本育種学会の論文
- 1987-06-01
著者
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阪本 寧男
京都大学農学部附属植物生殖質研究施設
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阪本 寧男
龍谷大学国際文化学部
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竹井 恵美子
大阪学院短期大学
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竹井 恵美子
京都大学農学部附属植物生殖質研究施設
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阪本 寧男
京大植物生殖質研
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阪本 寧男
京都大学農学部
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