切除茎授粉によるイネの簡易交配法
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概要
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切除茎授粉法とは,開花直前の穂を有する茎を切断してガラス室または室内で水耕の上,除雄ならびに授粉することにより雑種種子を得る交配方法である(赤藤1958).既にいくつかの作物で切除茎授粉による交配が報告されており,イネではこの方法でNoguchi(1936)が種子を得ることに成功している. 一方,現在の我国のイネの交配方法はポットに株上げまたはポット栽培した母本(種子規)を用いて温湯除雄(Jodon1938,近藤1939)するのが一般的であるが,母本の準備や管理に多くの労力と場所を必要とする. 本報告ではこれらの手間を省くために,Noguchi(ユ936)の方法をさらに簡易化した切除茎授粉法を試みて交配種子が得られることを明らかにした.そして,圃場よりポットに株上げした母本を用いる常法(以後,`ポット栽培授粉法'と呼ぶ.)と交配成功率の比較を行い,実用性のあることを確かめた.
- 日本育種学会の論文
- 1995-03-01
著者
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