Cefpirome sulfateのラットにおける器官形成期投与試験
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概要
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CPRの200, 400および800 mg/kg/dayをラットの胎児器官形成期に腹腔内あるいは静脈内投与し, 母体, 胎児および出生児に及ぼす影響について検討した. CPRの腹腔内投与により死亡は発現しなかったが, 800 mg/kg/dayの静脈内投与により24例中の2例が死亡した. 症状としては, 腹腔内および静脈内投与に共通して, 400mg/kg/day以上の投与により立毛, 下痢あるいは軟便が観察されたほか, 800 mg/kg/dayの静脈内投与により呼吸促迫, 自発運動量の低下, 全身性の痙攣, カタレプシー様症状およびWild running等がみられた. 体重の増加抑制が800 mg/kg/dayの腹腔内投与および200mg/kg/day以上の静脈内投与により認められたが, 摂餌量および飲水量にはCPR投与による明らかな影響は認められなかった. 臓器検査では, 腹腔内および静脈内投与の800mg/kg/day投与により盲腸の拡張および副腎重量の増加が認められた. 胎児に及ぼす影響としては, 胎児体重が腹腔内および静脈内投与ともに800 mg/kg/day投与群の雌雄および400 mg/kg/day投与群の雄で低下し, 800 mg/kg/day投与群の胎盤重量も低下した. しかし, 死胚率および外形, 内臓, 骨格異常は増加しなかった. 出生児体重が800 mg/kg/day投与群で極軽度に増加抑制されたが, 出生児の生存率, 成長分化, 感覚機能, 学習能および生殖機能等にCPR投与の影響は認められなかった. 以上の結果から, 本実験条件下におけるCPRの無影響量は, 腹腔内投与した場合の母体および胎児に対しては200 mg/kg/day, 出生児に対しては400 mg/kg/day, 静脈内投与した場合の母体に対しては200 mg/kg/day以下, 胎児に対しては200 mg/kg/dayと考えられた.
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1990-11-30
著者
-
杉山 修
中外製薬株式会社安全性研究所
-
辻 紘一郎
中外製薬株式会社 安全性研究所
-
田中 公一
中外製薬株式会社安全性研究所
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渡辺 園子
中外製薬株式会社 安全性研究所
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遠矢 まゆみ
中外製薬株式会社 安全性研究所
-
五十嵐 真一
中外製薬株式会社 安全性研究所
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渡部 一人
中外製薬株式会社 安全性研究所
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熊谷 泰憲
日本ルセル株式会社 研究開発本部
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五十嵐 真一
中外製薬株式会社安全性研究所
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