4-ETHOXY-2-METHYL-5-MORPHOLINO-3(2H)-PYRIDAZINONE(M73101)の催奇形性試験
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概要
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生後13週令以上のJCL:ICR系マウスおよびJCL:SD系ラットを用い, M73101をマウスでは100, 400および800mg/kg, ラットでは100, 300および600mg/kgの投与量で, それぞれの器官形成期 (マウス, 妊娠7日-13日 ; ラット, 妊娠9日-15日)に, 1日1回強制経口投与し, 妊娠母体, 妊娠末期胎仔および新生仔の生後発育におよぼす影響を, 対照群と比較検討し,次の結果を得た。1. 妊娠母体に対し, M73101の最高投与群は投与期間中両動物で軽度の体重増加抑制, 摂餌量の減少およぴ自発運動の低下を示したが, 妊娠後期にはそれらの異常は認められなかった。2. 両動物の胎仔に対し, M73101による致死作用は認められなかったが, 最高投与群で胎仔体重の軽度な低下が認められた。3. 外表, 内臓および骨格について, M73101の影響と考えられる異常は両動物で観察されず, 骨格変異および化骨進行度についても著明な変化は認められなかった。4. 新生仔の生後発育観察では, 両動物とも産仔数, 分娩率, 生存率, 生仔体重, 分化状態などにM73101の影響は認められなかった。以上の結果より, 本実験条件下において, M73101はマウス, ラット胎仔に対する催奇形性作用および新生仔の生後発育に対する障害作用がないものと考えられる。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1978-02-15
著者
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小佐妻 恒夫
森下製薬株式会社薬理研究所
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谷川 広行
森下製薬株式会社薬理研究所
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田中 兵太郎
森下製薬株式会社薬理研究所
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大掘 良一
森下製薬株式会社薬理研究所
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谷川 広行
森下製薬株式会社 薬理研究所
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