異常を察知した看護師の臨床判断の分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
【目的】患者の異常を察知した時に, 看護師が捉えた事象と臨床判断の特徴を明らかにすることである.【方法】外科系病棟に勤務する看護師15名の患者の異常を察知したエピソードを, グループディスカッションを通して抽出し, 内容分析した.【結果】看護師が捉えた事象は, 異常な眠気, 表情の変化, 反応の鈍さ, 活動の低下, 予測外の症状, つじつまの合わない会話, 違和感のある臭気であり, 多くの看護観察にもとづく非言語的サインであった.異常を察知した臨床判断には, 【今までとは違う感覚】, 【通常とは違うという感覚】, 【情報に矛盾があるという感覚】であり, 「その患者」のデータや経験の分析的判断と, 「そのような患者」の看護経験にもとづく非分析的判断の両者を活用していた.【結語】看護師は患者の微妙な非言語的サインにより異常を察知し, 論理的分析と経験によって培われた直観的分析を駆使して臨床判断を行っていた.
- 北関東医学会の論文
- 2005-05-01
著者
-
堀越 政孝
群馬大学医学部保健学科
-
齋藤 やよい
群馬大学医学部保健学科
-
杉本 厚子
群馬大学医学部附属病院看護部
-
高橋 真紀子
群馬大学医学部保健学科
-
堀越 政孝
群馬大医・附属病院・看護部
-
杉本 厚子
群馬大医・附属病院・看護部
-
杉本 厚子
群馬大学 第1外科
関連論文
- 外来化学療法における末梢神経障害の特徴に基づく看護支援の検討 : - 副作用症状の自己記録ノートの分析から -
- 電子カルテ・看護過程支援システムを効率的に活用するために (総特集 看護職が考える経済--質の高いケアを提供し続けるために) -- (論考:これからの看護と経済)
- がん手術治療に伴うリンパ浮腫ケアの現状に関する全国調査
- 群馬県における専門看護師教育ニーズに関する調査
- 看護職者の患者教育実施目的の捉え方と価値づけ
- リハビリテーション看護実習における学生の意味化した経験の構造
- 異常を察知した看護師の臨床判断の分析
- 電子カルテ導入前後における看護情報の評価
- 2.高齢者の周手術期看護(第3回群馬高齢者医療フォーラム)
- 周手術期病棟でのターミナル期にある患者の看護 (特集 対応に苦慮する患者への看護)
- 手術療法を受けたがん患者に対するリンパ浮腫ケアの課題
- 乳房温存術を受けた乳がん患者に関する看護研究の動向と課題
- 3.群馬大学におけるがん看護専門看護師教育の実際(第1群 がん医療における最新の活動,一般演題,変わるがん医療・変えるがん看護,第5回群馬がん看護フォーラム)
- 看護早期体験実習における学生の意味化した経験の構造
- 異常を判断したICU看護師の思考パターンの分析
- 色彩学的にみた看護職者の色表現方法の実態
- 看護系社会人大学院生の学習上の克服課題と学習継続の条件
- 看護管理者が認識するエキスパートナースのイメージに関する研究
- 食べ方の個性と食環境 (特集 健康づくりへの取り組み)
- 看護職者による触覚情報の情報化に伴う思考過程の分析