暖地イネ品種における巻き葉特性による受光態勢の改良とその系譜
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概要
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暖地におけるイネ品種を用い,巻き葉特性と受光態勢の関係および巻き葉特性の系譜について調査した。巻き葉特性については明らかな品種間差異が認められ,巻き葉型品種の巻き葉特性は生育初期で小さく,生育後期で大きくなった。巻き葉型の品種は巻き葉特性が小さい一般品種に比較し,光の透過が良く,収量も高い傾向が認められた。暖地においては生育中期における高温により稲の生育は過繁茂になる特徴があるが,巻き葉特性は光の透過を良くし,群落の過繁茂を緩和することができるため,ニシホマレなどの暖地の品種に巻き葉特性が導入されたものと考察した。ツクシバレと西海134号の巻き葉特性は祖先品種の雄町に由来している可能性を系譜の面から示唆した。
- 日本作物学会の論文
- 1989-12-25
著者
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