過酸化石灰被覆籾の加温処理が直播水稲種子の出芽, 苗立ちに及ぼす影響 : 第 3 報 過酸化石灰被覆後の保存方法と出芽促進効果
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概要
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過酸化石灰被覆籾(被覆籾)の加温処理(30℃・24時間処理)と同等の出芽促進効果を蒸気式育苗器を使用せずにより簡易に得るとともに被覆から播種までの保存期間を長くするための方法を検討した.被覆籾をビニール袋に入れて保存したところ, 保存温度が10℃以下では加温処理と同等の出芽促進効果は認められず, また保存条件が20℃・3〜5日間では出芽促進効果が最も高くなるものの, 保存期間中に発芽籾の割合が高くなることから, 機械播種への適用は困難と考えられた.これらの結果, 出芽促進効果および機械播種への適応の両面から考えると, 15℃・3〜5日間処理が適当と考えられた.この保存方法を利用することにより, 被覆籾の出芽促進効果を高めつつ, 播種までの3〜5日間保存が可能となり, 加温処理と組み合わせることで種子準備作業の効率化と苗立安定化につながるものと考えられた.
- 日本作物学会の論文
- 2003-03-31
著者
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高橋 渉
富山県庁
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高橋 渉
農業研究センター
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高橋 渉
富山県農業技術センター
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高橋 渉
富山県農林水産部農産食品課
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尾島 輝佳
富山県農業技術センター
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野村 幹雄
富山県農業技術センター
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鍋島 弘明
新川農業普及指導センター
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野村 幹雄
高岡農業普及指導センター
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高橋 渉
農研センター
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高橋 渉
富山県農林水産総合技術センター
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鍋島 弘明
富山県農業技術センター
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高橋 渉
住友金属テクノロジー(株)技術管理部
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高橋 渉
三菱電機インフォメーションシステムズ(株)
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