チャにおける土壌窒素の季節別吸収と新芽への転流
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概要
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チャによる土壌および肥料窒素の季節別吸収量, 一番茶新芽への転流について検討するため, ^< 15 > Nトレーサー法を用いてポット試験した. (1) 有機物施用により易分解性の有機態窒素が増加した黒ボク土では, 有機物施用来歴のない黒ボク土の約4.7倍の土壌窒素を吸収し, 樹体および新芽の乾物重はいずれも黒ボク土におけるよりも増加した. (2) 有機物施用来歴のない黒ボク土では, 土壌窒素の吸収量は6〜8月に集中して多く, 12〜5月ではほとんど吸収されなかった. 易分解性の有機態窒素が増加した黒ボク土では, 土壌窒素の吸収量の増加だけでなく吸収の期間も長くなり, 12〜2月を除き土壌窒素は吸収された. (3) おもに6〜11月に吸収された土壌窒素は樹体内に分配されるが, 特に成葉に分配貯蔵された土壌窒素は翌年の一番茶新芽の生長とともに新芽へ再転流することが示唆された. (4) 易分解性の有機態窒素が増加した土壌条件下では, そうでない土壌に比べて肥料窒素の吸収量が増加するだけでなく, それの新芽へ転流される割合, 新芽のカフェイン, テアニンへの取込みの割合も高くなった.
- 1987-12-05
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