ジャガイモ指斑病の発生に及ぼす使用済脱硫剤の施用および高度化成肥料の追肥による影響 : ジャガイモ指斑病の発生に及ぼす施肥の影響(第1報)
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概要
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The gangrene of potato (Solanum tuberosum L.) caused by Phoma exigua developed on the stored seed tubers (cv. Sakurafubuki) harvested from a field with sandy soil (Volcanogenous Regosols) in Hayakita-cho, Hokkaido, Japan in the autumn of 1996 and placed in a storehouse until the next spring. On the other hand, potato gangrene did not occur on the tubers harvested from another field in the same area with sandy soil. In this field, spent flue gas desulfurization absorbent residue (SGDAR) and high analysis mixed fertilizer (HAMF : N-P_2O_5-K_2O-MgO-MnO-B_2O_3 10-20-14-5-0.3-0.15) were applied as soil amendment and supplement fertilizer, respectively. SGDAR is a by-product from the flue gas desulfurization system in thermoelectric power stations, which consists of gypsum (CaSO_4) and coal ash. A field experiment conducted in the above-mentioned area in 1997 showed that the application of SGDAR (10 Mg ha^<-1>) suppressed the development of gangrene on the stored tubers and increased the marketable tuber yield by 30%. However, application of HAMF (200 kg ha^<-1>) as supplement fertilizer did not affect either development of gangrene or tuber yield. By the application of SGDAR the concentration of exchangeable Ca and available B in the soil became twice as high as that of the control and the concentration of Ca and B in tuber and shoot of potato also increased. These results suggest that Ca and B eluted from gypsum and coal ash contained in SGDAR, respectively, increased the resistance of the tubers to the infection with the pathogen, P. exigua, or weaken the pathogenicity of the pathogen in the sandy soil which contains little these nutrients. These nutrients would also increase the tuber yield of potato in the soil.
- 社団法人日本土壌肥料学会の論文
- 2001-04-05
著者
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内藤 繁男
農林水産省北海道農業試験場:(現)北海道大学大学院農学研究科
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内藤 繁男
北海道農試
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三木 信夫
農林水産省種苗管理センター胆振農場:(現)農林水産省農産園芸局
-
福田 豊
農林水産省種苗管理センター胆振農場:(現)農林水産省農産園芸局
-
近藤 史
東京農業大学応用生物科学部
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牛木 純
東京農業大学応用生物科学部
-
大石 顕一
農林水産省種苗管理センター胆振農場
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牛木 純
北海道大学農学部:(現)東京農業大学農学部
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牛木 純
東京農業大学応用生物科学部:(現)農林水産省農業研究センター
-
牛木 純
東京農業大学
-
大石 顕一
農林水産省種苗管理センター胆振農場:(現)農林水産省農産園芸局
-
近藤 史
東京農業大学応用生物科学部:(現)京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
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