シロアズキ在来品種における分枝性と収量構成要素および子実収量との関係

元データ 1993-12-05 日本作物学会

概要

秋田県内37ケ所から収集したアズキ (Vigna angularis) の在来品種シロアズキを用いて, 分枝性の系統間変異と収量性および収量構成要素との関係を検討し, 次の結果を得た. 1) 個体当たり子実重, 総節数, 総莢数, 総粒数は系統間で有意な差を示し, その差は主茎よりも分枝の系統間差に強く依存した. 分枝数も系統間で有意な差を示した. 2) 個体当たり子実重と主茎・分枝別の収量構成要素との関係をみると, 節当り莢数と一莢粒数は主茎, 分枝ともに個体当り子実重と密接な関係を示したが, 百粒重は関係が小さかった. 3) 主茎・分枝別の収量構成要素と分枝数の関係において, 分枝の多い系統ほど主茎百粒重が小さくなる傾向がみられたが, 他の要素では相関関係がみられなかった. 4) 収量構成要素の値の分枝/主茎比と分枝数との関係では, 分枝の多い系統ほど百粒数での比の値が大きくなる傾向が示された. 5) 以上の結果から, シロアズキの在来系統群においては, 分枝性が収量構成要素に直接働きかけて増収効果をもたらす方向へ系統分化が進んでいるとは考えられないと推論した.

著者

寺井 謙次 秋田大学教育文化学部

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