イネの「模写成長」と生育型の試験区内変異
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概要
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稲の主稈と分げつ相互の器官生長の量的関係に関して、片山は同氏の「同伸葉理論」を前提として、「相似生長理論」(1951)を提起した。要は、各分げつの草姿は止葉から下に向かってその主稈の草姿と相似形になっていると言うものである。この見方によれば、同一試験区の主要有効茎の止葉葉身長はよく揃うはずであるが、止葉葉身長と穂の諸形質との相関を調べようとしても、止葉葉身長の変異が大きくて、詳細な解析ができなかった。この点に関しては、既に1本植え試験区の主稈の生育型-主稈総葉数の1葉差に対応した-を区別して、解析ができるようにした。上述のことから、相似生長の見方は器官生長の量的関係に照らして再検討されるべきであると考えてきた。本報では、相似生長の見方を発展させ、普通栽培にも適用できるものにするため、先の報告で提起してきた「模写生長」という新しい見方の整理を行った。
- 日本作物学会の論文
- 1990-07-31
著者
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