IMZインプラントと天然歯との連結に関する応力解析ならびに咀嚼筋筋活動評価
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概要
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下顎大臼歯部の片側遊離端欠損症例を想定し, その欠損部に IMZインプラントを2本植立し, インプラント上部構造と天然歯クラウンとを連結した場合と, 連結しない場合においてインプラント体および周囲支持組織に及ぼす影響について有限要素法により解析を行い, 検討した. さらに同部位に IMZインプラントを植立した臨床症例において咀嚼筋筋活動パターンを EMGプロフィールから機能的に評価し, 検討を加えた. その結果, 1)天然歯クラウンとインプラント上部構造とを連結した場合と連結しない場合とで応力の発現部位は異なることがわかった. 2)エレメントとして IMEを用いた場合, 連結の有無にかかわらずIME周辺とインプラント体に均等に応力が生じた. 3)チタニウムエレメントを用いた場合, 天然歯に近接するインプラントで応力の出現する部位が異なり, 限局した応力集中が生じることがわかった. 4)収筋, 側頭筋前部, 顎二腹筋前腹の筋活動のピーク時期および振幅の変動は上部構造装着直後ではばらつきがみられたが, 経時的に安定してくることがわかった. 5)上部構造装着4か月後には天然歯クラウンとインプラント上部構造との連結の有無にかかわらず, 咬筋と側頭筋前部の協調性がえられた. 6)咬筋, 側頭筋前部, 顎二腹筋前腹の筋活動は連結の有無による差は少ないことがわかった. 以上のことから, 内可動エレメントIMEを有するIMZインプラントを用いた場合, 連結の有無にかかわらず, 良好な応力分散がはかられ, その上部構造と残存歯とが機能的に調和することが示唆される.
- 1996-06-25
著者
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