ミルベマイシン A_3 と A_4 のラットにおける代謝
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概要
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M.A_3およびM.A_4の雌雄ラットにおける代謝を5位を^3Hで標識した化合物を用いて調べた.^3H-M.A_3または^3H-M.A_4を5 mg/kgの割合で経口投与したところ, いずれの化合物においても^3Hは7日後までにほぼ完全に糞および尿中へ排泄された.組織中の^3H濃度は脂肪や肝臓において高かったが, 時間の経過とともに速やかに減少し, 7日後に組織中に残留する^3Hはわずかであった.^3H-M.A_3を投与したラットの組織中の^3Hおよび親化合物の濃度は^3H-M.A_4のそれより低く, M.A_3はM.A_4より速く代謝を受けるようであった.組織中には主代謝物として, 両化合物ともに13-ヒドロキシ体が検出され, 尿中にはジヒドロキシ体が検出された.糞中にはこれらの代謝物のほかにさらに極性の大きい代謝物が検出された.M.A_3およびM.A_4は優先的に13位が水酸化された後.ジヒドロキシ体へと代謝され, さらにこれらは極性物質にまで代謝されるものと思われた.M.A_3とM.A_4のラットにおける代謝運命に本質的な違いは認められなかった.ラット小腸における吸収実験においてM.A_3の吸収はM.A_4よりやや速かった.
- 日本農薬学会の論文
- 1992-08-20
著者
-
田中 啓司
三共(株)農業科学研究所
-
安藤 満
Agroscience Research Laboratories, Sankyo Agro Co, Ltd.
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安藤 満
三共株式会社農業科学研究所
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村岡 悦子
三共株式会社農業科学研究所
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安藤 満
Agroscience Research Laboratories Sankyo Agro Co Ltd.
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貞包 眞吾
Agrochemicals Research Laboratories, Sankyo Co., Ltd.
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田中 啓司
Agrochemicals Research Laboratories, Sankyo Co., Ltd.
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安藤 満
Agrochemicals Research Laboratories, Sankyo Co., Ltd.
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村岡 悦子
Agrochemicals Research Laboratories, Sankyo Co., Ltd.
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貞包 真吾
Agroscience Research Laboratories Sankyo Agro Co Ltd.
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貞包 眞吾
Agroscience Research Laboratories Sankyo Agro Co Ltd.
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