薄層クロマトグラフィー : 原子吸光光度法による玄米中有機水銀の定量法
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概要
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1) 粉砕した玄米を0.1N塩酸にけん濁し0.1%ジチゾンクロロホルム溶液で抽出後, ヘキサン-クロロホルム(1+1)を展開液にしメチルイ***ウを内標準とするtlcにより分離し, 分解後原子吸光光度法で定量する方法を, 有機水銀の定量法として検討した.2) メチル水銀の回収率はHgとして43, 85ppb添加で平均98%であった.3) フェニル水銀の回収率は124ppb添加で79%(0.1N塩酸に20時間浸漬)であった.塩酸浸漬時間が長いと回収率がさがる傾向が見られ48時浸漬では64%であった.4) メチル水銀は水溶液中で無機化するようで, 4年間保存した標準水溶液から59%だけが有機水銀として検出された.5) 塩化第二水銀を838ppb添加した場合その2.2%が有機水銀として誤まって検出された.6) 全操作での空試験値は38ngでこれを最小検出量とすれば, 玄米8gを使用する場合本法の検出限界は, 5ppbとなる.7) 酢酸フェニル水銀を土壌に150g/aの割合で混入して12年後の水田から収穫した玄米中に25ppb(Hgとして)のフェニル水銀が検出された.
- 日本農薬学会の論文
- 1979-05-20
著者
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