効率的な干渉判定による板金の曲げ手順の高速な生成アルゴリズム
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概要
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本論文では,板金製品の干渉を生じない全曲げ手順を高速に算出するアルゴリズムについて議論した.このアルゴリズムは,干渉検出のための幾何計算や干渉判定の回数を低減することで,高速な処理を実現する.特に過去の干渉判定の結果を再利用することで,大幅な高速化を達成した.提案したアルゴリズムに基づいてプログラムを作成し,計算実験によりその性能を検証した.このプログラムは,曲げ部の個数が10を越える複雑な板金製品でも,対話的な利用で支障を感じない時間で全曲げ手順を生成できる.<BR>作成したプログラムは,アルゴリズムの評価のためのプロトタイプであり,実用化のためには以下のような課題が残されている.<BR>(1)現状では,V字型の金型を用いる単純な曲げ加工だけを想定している.より複雑な加工法も扱えるように,板金モデルや干渉の検出手法を拡張する必要がある.<BR>(2)実際の曲げ加工では.製品の精度や加工コストなども考慮して,最適な曲げ手順を決定している.曲げ手順探索の際に,このような技術的な制約や経済的な制約も評価することで,プログラムの性能の一層の向上が期待できる.<BR>本研究の成果を,板金製品の実用的な工程設計システムや順送金型の設計支援システムへ発展させたいと考えている.
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1997-09-05
著者
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