肝細胞癌切除後両側多発肺転移に対し全身化学療法が著効し肺切除した1例
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概要
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症例は61歳の男性.慢性肝炎で近医員通院中, 採血で慢性骨髄性白血病が疑われ, 精査目的で当院入院となった.入院時の超音波, CT検査で肝S3からS4にかけて40×35mm大およびS8に8mm大の腫瘤を認め, 血清AFPは1, 757ng / mlと高値を示し肝細胞癌の診断で平成6年10月肝左葉切除およびS8の腫瘍にエタノール局注を施行した.平成8年4月胸部X線, CTで両肺に多発性の転移巣を認め, 静脈リザーバーから化学療法を施行した.CDDP20mgを1時間かけ, 5-FU2, 000mgを7日間持続投与し, 1週間休薬し繰り返した.14クール施行したところで左肺の1.5cm大の1個を残し他の腫瘍陰影は消失した.さらに25クール施行したが縮小傾向を認めず, 平成10年6月左肺部分切除術を施行した.術後再発の兆候なく外来通院中である. 今回, われわれは肝細胞癌切除後両側多発肺転移に対して全身化療法施行後, 肺切除しえた1例を経験したので報告した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2000-04-01
著者
-
栗原 聰元
東邦大学第一外科
-
小林 一雄
東邦大学第一外科
-
栗原 聰元
東邦大学医療センター大森病院消化器外科
-
渡邊 正志
東邦大学医療センター大森病院消化器外科
-
戸倉 夏木
大船中央病院外科
-
長谷部 行健
東邦大学第1外科
-
中崎 晴弘
東邦大学第1外科
-
渡邊 正志
東邦大学第1外科
-
瀧田 渉
東邦大学第1外科
-
瀬尾 章
東邦大学第1外科
-
瀧田 渉
東邦大学大森病院消化器外科
-
瀧田 渉
東邦大学医療センター大森病院 消化器外科
-
瀬尾 章
東邦大学外科学第1講座
-
長谷部 行健
川崎社会保険病院外科
-
戸倉 夏木
東邦大学第1外科
-
渡辺 正志
東邦大学第1外科
-
大城 充
東邦大学外科学第1講座
-
大城 充
東邦大学第1外科
-
三木 敏嗣
東邦大学第1外科
-
栗原 聰元
東邦大学第1外科
-
三木 敏嗣
東邦大学 消化器外科
-
戸倉 夏木
東邦大学医療センター大森病院緩和医療センター
-
三木 俊嗣
東邦大学外科学第1講座
-
小林 一雄
東邦大学第1外科
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