Ras p21 の発現と DNA ploidy からみた大腸癌の検討
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概要
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大腸癌103例についてDNA ploidy patternと免疫組織学的にras p21の発現を検索し,病理学的所見および予後との関係について検討を行った.Ras p21の陽性率は癌の進行に伴い増加し,大腸癌の進展にras p21の関与が考えられた.Ras p21の発現とDNA ploidy patternとの間に相関は認められなかった.Ras p21陽性でaneuploidyの癌は,ras p21陰性でdiploidyの癌に比べ壁深達度,リンパ節転移およびリンパ管侵襲所見において進行した症例が多かった(p<0.05).予後の検討では,aneuploidyの癌はdiploidyの癌に比べ予後不良で(p<0.01),予後判定にDNA ploidyの検索が有用と考えられた.また同じDNA ploidyの癌でもras p21の発現によって予後が異なり,ras p21の発現が大腸癌の予後の良悪を示す指標の1つになりうる可能性が示唆された.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1992-05-01
著者
-
小林 一雄
東邦大学第一外科
-
船橋 公彦
東邦大学第1外科
-
渡辺 正志
社会保険都南総合病院外科
-
辻田 和紀
大宮医師会市民病院外科
-
吉雄 敏文
東邦大学第1外科
-
辻本 志朗
東邦大学医学部病院病理
-
渡辺 正志
東邦大学第1外科
-
辻田 和紀
東邦大学第1外科
-
柳田 謙蔵
東邦大学第1外科
-
永澤 康滋
東邦大学第一外科
-
大谷 忠久
川崎社会保険病院外科
-
永沢 康滋
東邦大学第一外科学
-
渡辺 正志
東邦大学大森病院第1外科
-
大谷 忠久
東邦大学第I外科学教室
-
辻本 志朗
東邦大学第II病理学教室
-
辻本 志朗
東邦大学病院病理学研究室
-
永澤 康滋
東邦大学第1外科
-
辻本 志朗
東邦大学第2病理
-
大谷 忠久
東邦大学第1外科
-
小林 一雄
東邦大学第1外科
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